「もしかして不妊かも」と思ったとき
「不妊治療って実際どんなことをするの?」「治療費が高いと聞くけど、どれくらい?」
こんな不安を抱える方も多いのではないでしょうか。
はじめてのことって、わからないことだらけですよね。
不妊治療は恥ずかしいことではないけれど、なんとなーくだれにも相談できなくて…。という方もいるかもしれませんね。実際私もそうでした。
なので今回は、これから不妊治療を始めようとお考えの方へ
- 治療法の種類
- 治療の流れと体験談
をわかりやすく紹介していきたいと思います。
不妊治療の種類は4種類ある
治療法は大きく分けて4種類あります。
- タイミング法
- 人工受精
- 体外受精
- 顕微授精
ひとつずつ見ていきましょう。
タイミング法
タイミング法とは「排卵のタイミングを先生に診てもらうことで受精する確率をあげる」方法です。
【治療の流れ】
- 定期的に通院し、内診します。
- エコーで卵胞の大きさを測り、先生が排卵日を特定。
- 言われた日(排卵直前であることが多いです)に仲良しをする。
これだけです。
「市販の検査薬と変わらない」と思う方もいるかもしれませんが、先生の知識やクリニックによっては血液検査を行ったりもするので、私は市販のキットより断然信頼できました。
【治療費】
費用は、1回数千円。
普通のクリニック受診代とほとんど変わりません。
人工受精(AIH)
人工受精とは「排卵のタイミングに合わせて子宮内に精子を直接注入する」方法です。
【人工受精の流れ】
- 子宮の入り口に細いチューブ(カテーテルといいます)を通して固定する。
- カテーテルから直接精子を子宮内に注入します。
- カテーテルを外し、そのまま内診台の上で10分ほど安静。
- お会計を済ませて終了です。
その後は「いつも通りの生活」でいいそうで、たとえば「ジャンプ」「ヨガ」などをしても問題ないんだそう。
そうはいっても、気になるものは気になりますよね。
私は実際体験しましたが「自分が気になる」なら、しないでおくことをおすすめします。
その方が、あとで後悔しないからです。
検査薬が「陰性」だった時に「あのとき走ったからかも…」「あのとき、ヨガをしなければ妊娠してたかな?」と
自分を責めたり後悔したりしませんか?
それがかえってストレスになってくることも多いので「大丈夫かな?」「心配かも」と自分が気になることは、せめて判定日まではやらずに、安静に過ごすようにしましょう。
【治療費】
1回につき、1万円~2万円程度。
保険は適用外です。
体外受精(IVF)
体外受精とは「体外に卵子を取り出し(採卵といいます)、シャーレの上で精子と一緒にして受精させる」方法です。
受精卵となった卵は培養士さんによって培養されたあと、子宮に戻されます(胚移植といいます)
*体外受精・顕微授精の治療の流れはほぼ同じなので、下記に一緒に書きます。
【治療費】
- 採卵:1回につき35~50万円程度。
- 胚移植:1回につき15~30万円程度。
保険は適応外です。
【例】採卵~移植まで
採卵35万+移植15万=50万円。
金額は取れた卵の数や移植の方法によっても前後します。
また、ここに「治療にかかった薬代や備品代」なども加わるので、結果的には75万円とか
かかりました。
まずビックリするのが金額ではないでしょうか。
タイミング法や人工受精に比べると治療費が高額になるので、金銭面の負担が原因で治療を断念してしまう人もいます。
実際私も、人工受精から体外受精にステップアップするとき、お金を貯めるために1年ほど治療を一時中断しました。
いざ覚悟を決めて再開してからも、たくさんの苦痛がありました。
詳しくは後日、別の記事でアップする予定ですが、体験して思ったことは
体外受精や顕微授精は、旦那さんの協力がだいじだということです。
- 採卵の際、麻酔をすることもあります。
- 採卵の際、血圧が急激に上がることもあります。
- 移植後、腹痛で動けなくなることもあります。
- 吐き気に襲われ、気持ちが悪くなることもあります。
こんなときにはやっぱり
- 旦那さんが送り迎えしてくれる
- そばについていてくれる
- その後の話や会計などを代わりに済ませてくれる
これだけで体の負担も気持ちの負担もだいぶ違ってきますよ。
私は
- 薬の副作用
- 麻酔後の嘔吐
- 採卵後の卵巣の腫れ
など、本当にいろいろなことがあったので、旦那くんのフォローなしでは治療は続けられませんでした。
「ふーん」「そっか」「〇〇のしたいようにしたらいいよ」と、やさしいフリしてどこか他人行儀な旦那さんも多いのではないでしょうか。
そんな旦那さんも、実際に一緒にクリニックに行って治療の内容を知ったり先生から話を聞いたりすると、協力的になってくれたりします。
不妊治療は心身の負担が本当に大きいんです。
なので、ひとりで頑張らず、旦那さんにも協力してもらいましょう!
顕微授精
顕微授精とは「受け皿の上で、採卵された卵子の中に精子を直接注入し受精までさせる」方法です。
【体外受精・顕微授精の大まかな流れ】
- 排卵誘発:飲み薬や注射で卵子を大きく成熟させます。
- 採卵:排卵日の直前に卵子を体外に取り出します。
- 受精:卵子を培養液の中で確認・受精させます。(←ここのやり方が、体外受精と顕微授精で違いますが、他は全て一緒です)
- 胚培養:専用の培養液で培養されます。
- 胚移植:細胞分裂した「胚」と呼ばれる受精卵を子宮内に戻します。
- 黄体ホルモン補充:飲み薬でホルモンを補充し着床率を高めます。
- 妊娠判定:移植から約2週間後、尿検査や血液検査で妊娠判定をします。
【治療費】
- 採卵:1回につき40万円程度。
- 胚移植:1回につき20~30万円程度。
保険は適応外です。
こちらも卵子の数や移植の方法で金額が前後します。
基本的に採卵までは同じですが、精子の受精の仕方に違いがあります。
- 体外受精は、(シャーレ上で)精子を卵子のまわりに泳がせて自然に受精するのを待ちます。
- 顕微授精は、(シャーレ上で)精子を1こ選んで、卵子に直接注入させます。
(精子は細いガラス針で1個選ばれ、顕微鏡で確認しながら卵子内に注入されます。)
クリニックにもよりますが、私はお助け顕微授精という方法も体験しました。
この方法は、体外受精を基本にしながら
受精に至らないと判断されたときに顕微授精に切り替えてくれるというものです。
体外受精でうまく受精卵ができれば、顕微に切り替える必要がないので、割安でしてもらえます。
この方法を行っていないクリニックもありますので、気になる方はクリニックに聞いてみてくださいね。
高度不妊治療には体外受精・顕微授精が当てはまります。
高度な技術が必要な分、タイミング法・人工受精と比べると金額が跳ね上がります。
なので私たちのような一般家庭の方は「助成金を申請」することをおすすめします。
申請後、お金が戻ってくるのは数カ月先ですが、
返ってきたお金で「もう一度してみようかな」と思えます。
ただ、各自治体によって年齢制限や申請できる回数などの条件が変わってきます。
助成してもらえる金額も、それぞれ違います。
(私の住んでいるところは全額助成してくれる良心的なところですが、隣の市は最大で5万円とかでした)
なので申請する際は1度、お住いの市役所に問い合わせてみるといいです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、不妊治療の種類と大まかな流れ・自分の体験談をお伝えしてきました。
- 不妊治療の治療方法は4種類ある
- ステップアップするたびに金額も上がる
- 不妊治療は、旦那さんにも協力してもらいふたりで取り組むことがだいじ
不妊治療を今から始めようとお考えの方が、いきなり「顕微授精を提案される」なんてことは、
ほぼないので、勇気をだしてクリニックに相談してみるところから始めてみてはいかがでしょうか。
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