子どもは好き、保育士の仕事も嫌いじゃない。
けれど、人間関係にうんざり。
もう疲れた…。
みんなは、どうやって乗り越えているんだろう?
こんな悩みを抱えた保育士さんも多いのではないでしょうか。
保育士は「人 対 人」の職業。
保育士をしている以上、子どもはもちろん、同僚や先輩保育士、主任、園長先生、保護者、保護者の祖父母など……いろんな立場の人と接しなければなりません。
くわえて、保育園はとくに複数担任でクラスを任されるため、クラス内での連携が必須です。
疲れますよね、痛いくらいわかります。
そこで今回は、保育士さんが人間関係に疲れるケースや、悩んだときの対処法を紹介します。
私の体験談も交えるので、気軽に読んでみてくださいね。
保育士が人間関係に疲れるケースとは【体験談つき】
もっとも悩む人が多いケースは、「女性ならではのドロドロとした職場内の人間関係」ではないでしょうか。
男性保育士も増えつつありますが、まだまだ女性が大半を占めているのが現状です。
上下関係や陰口、仲間はずれや派閥、裏の顔があるなど、職場内ではドロドロした人間模様があります。
パワハラ
主任や先輩保育士によるパワハラです。
今は、だいぶパワハラが問題視されるようになってきていますが、それでも少なからずまだ「暗黙の了解」となっている園もあります。
私は1年目のときに経験しました。
【例】
- 歌をうたえば「あんたの声だけ聞こえない」といわれる
- 司会をすれば「おもしろくない」といわれる
- 失敗をすれば「親の顔が見てみたい」といわれる
まさに、なにをしても怒られました。
ほかの人が同じことをしていても、おとがめなしなのに、なんでわたしだけ…?と、毎日保育園に行くのがゆううつで仕方なかったです。
理不尽な年功序列
理不尽な年功序列もあります。
【例】
- トイレ掃除などの雑務の押しつけ
- 面倒くさい仕事の押しつけ
- 相性の合わない保護者対応の押しつけ
書類を先輩の分まで書いたり、お茶だしをしたり…。面倒なことは「自分より若い人にさせる」。
一方で、お土産のお菓子などは、「先輩から順に選ぶ・受け取る」。
「先輩を敬う」あるいは「気遣い」という意味があるのだと思われますが、このような年功序列は、理不尽ともいえるでしょう。
暗黙のルールになっている園も多くあり、異常なほどの気配りに疲れる保育士さんは少なくありません。
陰口・告げ口
どの職場でも必ずあるといっても過言ではないのが、陰口や告げ口です。
「表では普通に接していても、裏では陰口をたたいている」シーンは、数えきれないくらい見たり聞いたりしてきました。
また、一緒になって陰口をたたいていた相手が、本人には「〇〇さんが、あなたの悪口いってたよ」と、告げ口するケースもあります。
してほしいことが違ったのなら、その場で「こんな風にしてほしい」と話し合えれば終わる話なのですが、その場では言えず、でもモヤモヤしていることが原因といえるかもしれません。
そのモヤモヤを解消するために、悪口や陰口に発展していると考えられます。
悪口も嫌だけど、陰口って、もっと陰湿ですよね。
陰口に悩まされている保育士さんも多いのではないかと思います。
派閥・グループ
保育園のなかには、派閥やグループが存在するところもあります。
「〇〇派」と「●●派」にわかれている園では、軽い気持ちで誰とでも仲良く話すと、地雷を踏んだも同然。
あっという間に噂話になり、仲間うちから白い目で見られ、はじかれてしまいます。(学生風にいうと、仲間外れです)
なんだか小学生みたいですが、実話です。
やっかいなところは、小学生のように「仲直りしよう」「いいよ」で元通りに戻れないところです。
これでは、「人間関係めんどくさい」「疲れた」「辞めたい」と感じるのも不思議ではないですよね…
責任転嫁
責任転嫁、いわゆる「責任をなすりつけられる」ケースもあります。
【例】
- 「えりすけが言っていました」
- 「えりすけが対応していました」
- 「それは、えりすけにお願いしていました」
私も経験がありますが、責任を押しつけられて納得できる人なんて、いませんよね。
責任転嫁をする人は、「自分を守りたい人」なのかもしれません。
「きっと誰よりも、怒られること・失敗することが怖い人なのかな」と思って受け流せられるとよいのですが、悩んでしまう保育士さんもいるでしょう。
その他
その他にも、価値観の違いや、保護者との距離感などが、疲れの原因の場合もあります。
- 表と裏の顔がある保育士がいる
- クラス担任同士の方向性が違う
- 価値観が違う
- 正規かパートかの立場でギクシャクする
- 保護者との距離感が近すぎる など
保育士は複数担任がほとんどなので、協調し合えない人と組むと、1年単位でひどい思いをしますよね。
けれど、子どもが原因で退職を考える人があまりいない観点から見ると、保育士ってやはり、すごいです。
人間関係に悩んだときの対処法
私の体験を踏まえて、保育士によくある人間関係をお伝えしました。
ではなぜ、私は「人間関係が疲れる」といわれる保育業界に15年もいたのか。
どうやってここまできたのかを、対処法としてお伝えしますね。
退勤後は仕事のことを考えない
退社したあとは、仕事のことは考えず、趣味や好きなことをして過ごしましょう。
あなたは、趣味がありますか?
一例を、あげてみます。
- 好きな音楽を聴く
- カラオケでうたう
- 好きなものを食べる
- 読書をする
- 映画を観る
- 彼氏とデートする
料理が好きな人なら、好きなメニューを作るのもいいですし、ジムに行って心身ともにスッキリするのもよしです。
わたしはハンドメイドが好きなので、つまみ細工や、おとなの塗り絵など、無心になってできることをしています。
ちなみに…
ぼくは海外に行きたい目標があるので、英語の勉強と、あとドラム教室に通っています。
職場以外の人との関わりって、知見が広がって楽しいですよ!
仕事から一歩離れたら、あとは楽しいことをしましょう!
自然に触れる
平日は難しいかもですが、休日には自然の多いところへ出かけるのもおすすめです。
自然公園などの広い公園や、展望台から見える景色は壮大で、昨日まで悩んでいた悩みが、ちっぽけに感じますよ。
春は桜、夏は新緑、秋は紅葉、冬は雪景色。
日本の四季は本当にキレイで恵まれているので、リフレッシュにはもってこいです。
わたしは公園で十分ですが、アクティブな保育士さんで、登山にハマっている人も何人も知っています。
大きな自然に触れて、疲れた心をリフレッシュしましょう!
ペットを飼う
これは命の責任も関係してくるので、軽はずみにおすすめできませんが、ペットは本当に癒されます。
保育士さんはとくに、「母性本能」が強いと思います。
小さい子どもや小動物に対して、「かわいい」「守ってあげたい」と無意識に感じている人も多いのではないでしょうか。
我が家では小鳥を飼っており、以前は子猫も一時保護しましたが、動物って小さい子どもと同じで、心がスレていません。
純粋に、本能のままに、ストレートに思いを伝えてくれます。
あなたの心にとって、きっと癒しの存在になるでしょう。
ただ、ペットも命があるので、責任・覚悟がいることも確かです。
ペットの購入は、よく考えて決断してくださいね。
笑顔でいる
保育現場に入ったら、スマイルです。
つらいですよね、わかります。
けれど、暗く沈んだ顔をしていると、子どもたちも近づいてきてくれません。
子どもたちが嫌なわけではないのなら、子どもと接しているときだけでも、笑顔でいましょう。
意外と、保護者が見ていてくれているケースもあります。
- 「うちの子、先生のことが好きみたいで。家でいつも〇〇先生~って言っているんですよ」
- 「〇〇先生に来年も持ち上がってほしいです」
こういう言葉をかけてもらえることも、あります。
「子どもが好きな先生 = 保護者も認めてくれる」ケースも多いです。
なので、保護者からこうして認めてもらえる保育士は、保育士としての素質あり。
自分を誇りましょう!
笑顔、だいじです。
転職する
つらくて、どうにもならない場合は、転職も考えましょう。
転職は悪いことではありませんし、保育園だって、そこにしかないわけではありません。
たとえば、以下のように環境を変えるだけでも、人間関係はだいぶ変わります。
【例】
- マンモス園 → アットホームな園へ転職
- 保育園 → 乳児院や企業内保育園、べビーシッターへ転職
私は結婚を機に、県外に引っ越して転職しましたが、地域で見ても人間性はかなり違いました。
ずっとつらい環境に身を置いているのは、時間がもったいないです。
心を病む前に、一歩踏み出して転職も視野に入れてみましょう。
ジョブデポ保育士は、保育士転職に特化している転職サイトです。
求人数が豊富にあり、小規模保育園や企業内保育園、オープニング園の保育士求人なども取り扱われているので、気になる保育園が見つかるかもしれません。
一度探してみてはいかがでしょうか。
転職については、下記の記事「保育士 = 保育園ではない」でも解説しています。
いろんな働き方があるので、気になる方はこちらもチェックしてみてください。
まとめ
今回は、保育士の人間関係は疲れることについて、私の体験と対処法をお伝えしました。
一言でまとめると、「その職場がすべてではない」です。
世界中 > 日本 >日本全国のうちの1県 >県内の1市町村 >1市町村のうちの1地域 >1地域の中の1保育園
世界はこんなに広いです。
保育士に疲れたなら、他の仕事をしてもOKですし、「やっぱり子どもはかわいい」と思うなら、他の保育園や施設に転職するのもいいでしょう。
どうか、自分の心だけは病まないようにしてくださいね。
わたしの体験が参考になれば、うれしいです。
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