学資保険は途中で解約できる?手順や注意点・解約を避けるコツも紹介

お金にまつわること

習い事や塾、授業料や入学金…。

子どもにかかる教育資金は決して安いとはいえませんよね。

そのため、学資保険は安心材料ともなりうる保険です。

「子どもが生まれた=学資保険に入らなければ!」と、加入した家庭も多いのではないでしょうか。

とはいえ、保険料が負担となっているケースも少なくありません。

  • 「保険料が高くて…解約できないかな?」
  • 「途中で解約した場合、違反金などはあるのかな?」
  • 「もう少し負担を軽くしたい」

学資保険を解約するか否かで迷っている方もいるかもしれませんね。

そこで今回は、学資保険の途中解約について、手順や注意点を解説します。

学資保険とは?

学資保険とは、子どもの教育資金を準備するための保険です。

毎月決められた保険料を支払うことで積み立てられていき、進学準備金や満期学資金を受け取ることができます。

万が一、不慮の事故などで契約者が亡くなってしまった場合も、保障はそのまま継続されるのが特長です。
(保険料の払い込みは免除になります)

学資保険は途中で解約できる?

結論からいうと、学資保険は途中でも解約できます。

しかし、満期前に解約すると、「解約返戻金」(解約時に戻ってくるお金)が、少なくなってしまう可能性があります。

支払った保険料の合計より受取金額が下まわってしまう、いわゆる「元本割れ」です。

「積み立てているのに、なぜ下まわるの?」と思う方もいるかもしれませんね。

なぜなら、保険料のすべてが「満期時の保険金」として積み立てられているわけではないからです。

学資保険の保険料は「積み立て部分」と「掛け捨て部分」に分けられています。

【保険金の内訳】

積み立て部分
  • 満期保険金などに積み立てられる
掛け捨て部分
  • 子どもの医療保障といった掛け捨て保障部分
  • 保険会社の運営・管理にかかわる経費

掛け捨て部分にあてられた金額は、解約した場合であっても戻ってきません。

そのため、支払った保険料より、受取金額が少なくなってしまうのです。

学資保険を途中解約することはできますが、損をしてしまう可能性があるので、基本的にはNGだと思っておくのが無難でしょう。

学資保険を解約する手順

学資保険を解約する手順は、以下の3ステップです。

  1. インターネットや電話などで、解約に必要な書類を取り寄せる
  2. 書面に必要事項を記入し、生命保険会社に郵送する
  3. 書類に不備がなく、受理されると解約完了

書面の提出で解約となる場合が多い傾向ですが、生命保険会社によっては、インターネットでの解約申請、手続きが必要なところもあります。

加入している生命保険会社の規約を確認しておきましょう。

学資保険を途中で解約するときの注意点

学資保険の途中解約は、元本割れのほかにも注意点があります。

  • 契約者の万が一の保障がなくなる
  • 前払い保険料が返還されないことがある
  • 子どもの年齢によって再加入できないケースがある

それぞれ紹介します。

契約者の万が一の保障がなくなる

契約者の万が一の保障がなくなります。

たとえば学資保険には、保険料払込免除特約や育英年金、死亡保障や医療保障など、「生命保険」としての保障も備わっています。

つまり、学資保険を解約すると、特約や死亡保障といった保障もなくなるということ。

契約者に「もしも」のことが起こった場合、さまざまな費用がかかってくるので、「教育資金」を貯めることは難しいでしょう。

学資保険を解約する前に、学資保険の備えができる状況を整えておいたほうがいいですね。

前払い保険料が返還されないことがある

支払い方法によっては、保険料が返還されません

学資保険の保険料支払いには、以下のような方法があります。

  • 月払い
  • 半年払い
  • 年払い
  • 全期前納払い
  • 一括払い

このうち、「全期前納払い」以外の支払い方法を選択している場合、保険料は返ってきません。

「保険料の支払いは、すでに完了している」からです。

全期前納払いとは、支払い保険料の全額を、あらかじめ保険会社に預けておく方法です。
預けた資金のなかから保険料が支払われる仕組みのため、まだ支払いが完了していない資金部分は返還されます。

「いずれ解約するかもしれない…」といった不安がある方は、支払い方法をよく検討してから選びましょう。

子どもの年齢によって再加入できないケースがある

「一旦解約して、もう少し余裕ができてから再加入しようかな」とお考えの方もいるかもしれませんね。

しかし、子どもの年齢によっては再加入できない可能性があるので注意が必要です。

会社によって異なりますが、学資保険に加入できる子どもの年齢は0~6歳までが多め。

上限年齢は12歳ほどです。

「中学校に行く頃に…」は、再加入ができない恐れがあるので、検討中の保険規約を確認しておきましょう。

また、再加入の際に、保険料が上がっていることも珍しくありません。

理由は、子どもや契約者の年齢が上がり、「万が一のリスク」が高くなると考えられるからです。

学資保険の解約を避けるコツ

学資保険を「解約」する前にできることを考えてみましょう。

いくつか例を紹介します。

特約を外す

特約をつけている場合は、まず特約を外してみましょう。

「死亡保障」や「養育(育英)年金」特約などは、割高な設定になりがちです。

こうした特約を外すことで、保険料が下がります。

結果、継続しやすくなるのではないでしょうか。

保障額を減額する

減額制度を利用しましょう。

減額とは、その名のとおり、保障額を減らして保険料の負担を軽くするものです。

保障額を減らした部分は、解約したものとして扱われるため、解約返戻金(払い戻されるお金)が受け取れます。

今より少ない保険料で、学資保険を継続したい方は検討してみてはいかがでしょうか。

払済保険に変更する

払済保険とは、途中で保険料の払込を中止して、その時点での解約返戻金をもとに、保障額の少ない保険に変更する方法です。

払済保険に変更すると、保険期間は変わらず、以降の保険料払い込みが不要になります。

特約は消滅し、保障額も少なくなりますが、必要な時期に教育資金を受け取りたい場合に便利といえますね。

ただ、払済保険への変更に対応していない保険会社もありますので、気になる方は問い合わせてみましょう。

学資保険は無理のない保険料の範囲で!

教育資金を備えるために、「学資保険に加入しなくては!」と思ってしまいがちですが、高すぎる保険料では後悔する可能性があります。

教育資金のほか、冠婚葬祭や車の買い替え、住宅の購入や老後の備え…。

生活のさまざまなシーン・ステージで資金は必要になるはずです。

「支払ったあとで解約」した場合、保険料が戻ってこないケースも少なくありません。

これでは、損をしてしまいますね。

払い損をしないためにも、無理のない範囲の保険料にすることが重要です。

今、継続するか解約するかで迷っている方は、契約している保険会社や無料の保険相談で相談してみましょう。

コメント