保育士の仕事内容・仕事量と1日のタイムスケジュールを公開

保育
  • 「保育士の仕事には、どんなものがあるの?」
  • 「仕事量は多い?」
  • 「1日の流れはどんな感じだろう?」

こんな疑問を持っていませんか?

保育士になろうと思っている人にとっては、すごく気になるところですよね。

たまに「保育士は子どもと遊んでいるだけでいい」と誤解している人もいますが、イメージと現実は違います。

実は仕事量は多く、ビックリする人もいるかもしれません。

この記事では、保育士の仕事内容や1日の仕事スケジュールを紹介していきますので、参考にしてみてくださいね。

保育士の仕事内容とは?

 

保育士の仕事は直接子どものお世話をすることから、書類作成・制作づくりまで、幅広くあります。

子どもと直接かかわる部分と、かかわらない部分にわけてみていきましょう。

子どもと直接かかわる部分

直接子どもに関係する仕事内容には、次のようなものがあります。

  • オムツを替える
  • トイレトレーニングをする
  • ミルクを飲ませる
  • ご飯の援助をする
  • 食事のマナーを知らせる
  • 寝かしつけをする
  • 絵本の読み聞かせをする
  • 子どもと一緒にあそぶ
  • トラブルの仲裁をする
  • 「いいこと」「悪いこと」を知らせる など

トイレトレーニングや食事のマナーといった、生活面の援助だけではなく「友達に優しく」「粘り強い子に」「考える力を育てる」といった心の面での援助も入ります。

子どもの命を預かるので、正規職員・パート職員関係なく、責任も重いです。

 

けれど「やりがい」も、人一倍あります。

次に、子どもと直接かかわらない部分の仕事を紹介しますね。

子どもと直接かかわらない部分

保育士は書類もかなり多いです。

みていきましょう。

書類作成

    • クラスだより…各クラスの保護者へ向けて
    • 園だより…園全体の保護者へむけて
    • 行事の企画書
    • 年間指導計画
    • 月案
    • 週案
    • 日誌 など

おもに「指導案」に関する書類が多いです。

しかし、安心してくださいね。

クラスのリーダーがするものもあれば、担任で交代しながらしたりするものも多く、すべてを毎月自分でするわけではありません。

運動会などの行事の企画書や、研修の際の研修報告レポートも「該当したとき」のみです。

 

個人でしなければいけない書類は次の通り。

  • 個人記録
  • 発達の記録

これらの書類は、子どもの人数分あるので担任で振り分けます。

:1歳児15人 担任3人のクラスの場合】

15÷3=5

保育士1人につき子ども5人分の書類を書くことになるケースが多いですね。

ただし、担任が自由に決める部分なので正解はありません。

たとえば、保育士が4人いれば枚数もかわってきますし、書くことが得意な人が多めに受け持ち、少ない人にその分製作を任せることも担任同士がOKなら〇。

担任同士で話し合って決めていきましょう。

 

*ちなみに…

国が決めた「保育指針」で、担任の基本的な人数は決められています。

  • 0歳児は保育士1人につき子ども3人まで
  • 1歳児は保育士1人につき子ども5人まで
  • 2歳児は保育士1人につき子ども6人まで など

帳面(連絡帳)

毎日必ず書くものが「帳面(連絡帳)」です。

連絡帳では、子ども一人ひとりの、その日の様子を書きますが、ときには「保護者からの子育ての相談」を受けることもあります。

連絡帳でのやりとりで、保護者との信頼関係も変わってくるので、雑に書かないようにするのが◎。

連絡帳をきっかけにトラブルに発展することも珍しくないので、言い回しには気をつけたいですね。

製作づくり

保育園では製作づくりが欠かせません。

  • 玄関の壁面製作
  • 窓の装飾
  • 季節に合わせたクラスの製作
  • 誕生会の出し物製作
  • 運動会の競技に使う道具作り
  • 表現会で子どもが着る衣装作り

どこまで製作に力をいれるか」は保育園によって決まるので、一概には言えません。

しかし「季節ごと」「一か月ごと」といったスパンで必ず行われています。

 

以前わたしが勤務していた保育園では「100%手作りをモットーにしています」という謎の決まり事がありました。

玄関の壁面、窓の装飾、クラスの製作(子どもの製作も含め)、行事で使う「メダル」まで手作りです。

そうなると、子どもの「お昼寝の時間」といったスキマ時間で作業を終わらせることはできません。

結果どうしていたか。

 

予想していた人もいるかもしれませんが、出勤時間より早く行って作業したり、帰宅してから寝るまでするなど、時間外でしていました。

大きな声では言えませんが、今も多くの保育士さんは、製作を家に持ち帰ってしています。

1日のタイムスケジュール

 

実際に保育園の1日のタイムスケジュールを紹介していきますね。

時間保育士の仕事
7:00 開園
  • 全部屋のカーテンを開ける
  • 給湯室と0歳児のお部屋のポットを沸かし、白湯を作る
  • 延長保育の子どもが何時に登園したかの時間を記録する
  • 冬場は各部屋のエアコンをつける
  • 園バスの名簿等準備
  • 延長保育の部屋で子どもを受け入れていく
8:30 各部屋へ
  • 各クラスへ移動する
  • 保育をしながら連絡帳を確認する
9:00~ 水分補給
  • 未満児クラスは牛乳を準備し、飲ませる
  • 飲み終わったら活動に入る
  • 2歳児は様子を見てトイレに誘う(トイレトレーニング)
9:10頃~ 保育活動
  • 晴れの場合…戸外あそびや散歩など
  • 雨の場合…室内あそびやリトミックなど
10:30~ オムツ交換
  • 未満児はオムツ交換をする
  • 濡れていない場合はトイレに誘う
11:00~12:00 食事
  • 年齢に応じて食事時間が変わる
  • 保育士が盛り付け・配膳するところもある
  • 食事の援助をする
  • 食事のマナーを知らせる
  • 食事の片づけをする
12:00~ 午睡
  • 午睡する部屋に布団を敷く(布団を敷いている間、子どもに絵本を読む園もあれば、事前に敷いておく園もある)
  • 連絡帳を記入する
  • 指導案や企画書、製作などを行う
  • 会議がある場合もある
  • 草むしりやホール掃除などをする
14:30~ 起床
  • 布団をたたむ
  • 未満児…オムツ交換・トイレトレーニング
  • 子どものおやつの準備を行う
15:00 おやつ
  • おやつを配膳する
  • 0.1歳児は援助する
15:30~ 自由あそび
  • 降園の準備をする
  • 園バスでの呼びかけをする
16:00~ 順次降園
  • お迎え時、保護者に子どもの様子を伝える
  • トイレトレーニング中の子どもに声をかける
18:00 おやつ
  • 17:00以降は、延長保育の部屋に子どもを集めて保育を行う
  • 18:00に子どもの人数を確認し、おやつを準備する
19:00 閉園
  • 最後の子どもが降園したら、園内を見回る
  • カーテンや窓のカギの開閉確認
  • ポットやエアコンの電源確認
  • 部屋の電気確認
  • 伝達事項を記録に残す

多くの保育園はシフト制なので、7:00~19:00までずっと保育を行うわけではありません。

7:00~であれば、16:00までの勤務が多い印象ですね。

 

ただ、タイムスケジュールをみてわかる通り、やはり仕事量が多いことは理解していただけたのではないでしょうか。

たとえ複数担任でしていたとしても、かなりの量があるのは事実。

子どもと関わりながら、これだけの量の仕事をこなしている保育士って、すごいですよね。

この過酷さから、「当番が終わっても部屋で残業。結局、保育園が閉まるまで、ずっと園にいたわ…」という人も少なくないと思います。

 

とはいえ、今働いている保育士さんたちが、仕事を続けているのは「子どもの成長を感じられて、やりがいのある仕事」と実感しているからではないでしょうか。

 

子どもの笑顔は本当にすごいです。

大変な仕事でもがんばれるのは、子どもへの思いがあるからだと思います。

まとめ

保育士の仕事内容には、子どものお世話をしたり、一緒にあそんだりして関わる仕事と、直接かかわらない書類や製作の仕事があり、仕事量は多め。

また、子どもの生活面だけではなく、精神面での援助も含まれています。

保育士の仕事量の話や保育士不足の話などが、たびたび話題になっていますが、子どもの成長を間近で感じられること、やりがいを感じられる仕事であることは確かです。

保育士の仕事に興味がある人は、保育の世界に一歩足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。

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